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【コロナ後を考える】先代のビジネスモデルを引き継がない ファッション業界大転換の時(FASHIONSNAP.COM) - Yahoo!ニュース

 新型コロナウイルスの収束後、ファッション界はどう変わる――?未だ先が見えない状況だが、奥底にはパラダイムシフトの萌芽も見え始めている。かつてない困難からの気付きや価値観の変化に目を向け、これからのファッションを考える特別寄稿連載「コロナ後」。

 1人目は、イッセイ ミヤケで社長を務めた経歴を持ち、日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)の理事として東京コレクション事業を束ねている太田伸之氏。

和菓子店の店主に習うダイレクトな商売

 2年ほど前、流通業界の仲間たちとの忘年会に突然珍客が現れました。わが故郷三重県桑名市のお隣、員弁郡東員町で和菓子店「月乃舎」を営む川瀬隆一さん。松屋銀座の食品催事が完了したので、地元に帰る列車の前に同郷先輩に挨拶をと、銀座のビストロに立ち寄ってくれました。以来、私はSNSで川瀬さんと繋がり、彼の東奔西走する姿をネットを通じて見ています。

 東員町は人口3万人に満たない田舎町、ここで和菓子店を開いていても売上はたかが知れている。そこで、川瀬さんは全国のデパ地下催事に積極的に参加、催事販売が終了すると次の百貨店の原料仕込みのため一旦東員町に戻ります。札幌三越、仙台藤崎、新宿伊勢丹、渋谷東急、名古屋高島屋など全国各地をほぼ毎週まわり、早朝から百貨店の厨房で商品の最終仕上げ、そして自ら催事売り場で販売します。

 各地で回を重ねると顔なじみのお客様がたくさんでき、全国のお客様に向けてホームページやSNSで季節のお菓子や販売イベントの模様を発信、自社WEBストアでも販売。川瀬さん自身はまるで旅芸人のように、地元にいる時間よりも地方巡業の方が長く大変でしょうが、作り手が自ら販売するのでお客様にはかなりの説得力、全国でリピーター客はかなり増えました。

過去のビジネスモデルを引きずらない

 6年半前、国立新美術館で渋谷パルコ「絶命展」の記念ファッションショーがありました。展覧会とショーを主宰した「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」山縣良和さんと「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」坂部三樹郎さんから出演を頼まれ、ショー開始前ステージ上で3人の討論会。このとき会場に集まった数百人の若手デザイナーやデザイナー予備軍、専門学校生さんに、私はこんな話をしました。

 1980年代の日本のデザイナービジネスと同じことを、このデジタルとネットの時代にしていて良いのだろうか。ネットで商品や販売イベント情報を発信しながら、ミニバンやキャンピングカーで移動ブティックの巡回があってもいい。あるいは、各地の有力セレクトショップに頼んで、週末だけお店の軒先を借りる期間限定の露店販売だっていい。家賃の高い路面にカッコいい直営店を構えなければブランドイメージが確立できない時代ではない。デジタル情報を発信しながらお客様のところに出向き、作り手が直接お客様に売る。ネット時代だからできるブランドビジネスを考えましょう、と。

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May 14, 2020 at 01:05PM
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