ガールズファッションが日本を変えている
サステイナブルはいま、欧米ではかなり一般に浸透した考え方だが、日本ではまだピンと来ない人も多いはず。とはいえ、日本ではペットボトルは9割近くリサイクルされており、これは欧米の2〜4割を大幅に上回る。さらに日本はOECD加盟36カ国中、ゴミ投棄量は33位。国単位でみれば「サステイナブル優等生」の日本で、改めてサステイナブルを掲げる意義はどこにあるのだろうか。実は今、若い女性たちの意識がかなり変わってきているのだという。
「若い子たちが、サステイナブルを掲げているブランドを支持し始めています」—と、東京ガールズコレクション(以下TGC)を企画制作するW TOKYOの社長、村上範義氏は語る。東コレより先にSDGs(持続可能な開発目標)にコミットした点で「SDGs推進 TGC しずおか 2020」(2020年1月開催)は広く耳目を集めた。だが、村上氏本人は必ずしもアパレルにこだわりはない。最近取り組んでいるのは、環境省が推進している外食時の食べ残しを持ち帰るドギーバッグ。これを福島で製造し、環境省とともに普及させていく計画だ。ほかにも、「SDGs推進 TGC しずおか 2020」で扱ったサンゴを傷めない日焼け止め(シャンソン化粧品)の普及も、SDGsに向けたアクションの1つ。こうした新しい試みを広めていくことができる力、それがファッションだという。「ショーと日常、地方と東京、衣食住……ファッションにはあらゆるものを繋げる力があります」。その力と若者の感度の高さを活用して全国の人に最新の情報を伝え、ビジネスにつなげる。それがTGCという場でもある。
ヨーロッパのファッションショーは、フロントロウには必ずセレブが。でも、TGCでは誰もが最前列でショーを観られる。フロントロウのヒエラルキーがないのだ。また左は、TGCで見せたサステイナブルなルックたち。
© SDGs推進 TGC しずおか 2020 / ©マイナビ presents TGC 2019 AW
サステイナビリティのさらなる連鎖へ
ドギーバッグ&ノベルティ
環境省と連携して制作したTGCデザインのドギーバッグのアートは、知的障がい者が描いている。スタッフTシャツは、インクの素材まで徹底的にサステイナビリティを意識。可愛くポップに、しかしそれだけでは支持できないという時代が来ているため、TGCは内側から変わってきている。
キラキラしたSNS世代たちは同時に、打ち捨てられた〝映え〟スイーツや、鼻にストローの刺さったウミガメの画像に心揺さぶられた世代でもある。一人ひとりが拡散力、影響力を持ちうる彼女たちにSDGsについて知ってもらい、考えてもらう—「エコ企業を目指しているわけではなく、SDGsの優れた点は、経済の継続性を含んでいるところです」と村上氏は言う。しかし、こんなビジネスチャンスがTGC、若い女の子向けのタレントとリアルクローズの祭典にあると、誰が気づいていただろうか? そのうえそれは、より良い日本の未来までを視野に収めたビジネスなのだ。ビジネスパーソンを志す『GQ』読者諸兄も、今後はTGCを意識せよ!
村上範義
W TOKYO代表取締役社長
愛知県出身。早稲田大学社会学部卒業。大学卒業後、大手広告代理店に就職。転職し、東京ガールズコレクションの立ち上げから参画。2012年、TGCのチーフプロデューサーに就任し、キャスティングからクライアントやメディアとの渉外まで、全部門を統括。現W TOKYO代表取締役社長。理念は「すべての女性に、輝く舞台を」。
小津はるか
ライター
Photos エリック・ミコット Eric Micotto
Words 小津はるか Haruka Ozu
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June 05, 2020 at 06:12AM
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