
Courtesy of Gia Kuan / @giakuan
多様な文化、価値観が交錯し、絶えず新たなムーブメントが生まれるNY。この街のトレンドを語る上で欠かせない存在として注目されているのが、ファッションPR界の新星、ジア・クアン。
台湾出身、ドミニカ共和国、ニュージーランド、オーストラリアで育った彼女が、ファッションPRを学ぶためNYにやってきたのは10年前。コム デ ギャルソン(Comme Des Garcons)とドーバー ストリート マーケットでプレスを務めた後、PR会社ナディン・ジョンソンでアート&カルチャー部門のディレクターを務めた。今ではNYを代表するブランドのひとつに急成長したテルファー(Telfer)をはじめ、新進気鋭のブランドと次々にタッグを組む彼女。ジャンルの垣根を超えた、自由な発想のインスピレーションを聞いた。
──ファッションPRの仕事を目指すようになったのはいつ頃ですか?
大学ではコミュニケーションと美術史を専攻していたし、ずっとコミュニケーションに関連する仕事に就きたいと思っていたの。ただ、どのフィールドのPRになりたいかは、はっきりしていなかった。PRといっても、業種によって、仕事内容が大きく変わるということはほとんど知らなかったから。具体的にファッションPRを目指すようになったのは、2010年頃。パーソンズ美術大学でファッションマーケティングを学ぶために、NYに引っ越してきてから。
──テルファーと仕事をするようになったきっかけは?
もちろんテルファーのことはずっと知っていたけれど、長年テルファーのショーのプロデュースを手がけるスペンサー・モーガン・テイラー(Spencer Morgan Taylor)が紹介してくれたことがきっかけ。仕事として声がかかるようになったのは2017年。テルファーがCFDAアワード2017で優勝した時のディナーや、ホワイト・キャッスルで開催したカプセルコレクションのリリースパーティがはじまりね。
──2019年にはジア・クアン・コンサルティングをスタートされましたが、自身のPRカンパニーを設立して最もよかった点は何ですか?
本当に信じられるクライアントを、カテゴリーに左右されることなく、自分でキュレートできる自由さにあると思う。今もアートギャラリー、(レストランやイベントプランニングなどの)ホスピタリティ業界をファッションクライアントと同様に扱っているの。
カルチャーの中でも、異なる分野で働くことで、常にインスピレーションを得られるし、会話も自由で流動的に変化できる。それに、ファッションクライアントについては、まだ知られていない才能あるコンテンポラリーブランドの声を届けていきたい。彼らがNYやそれ以外の都市でも、プラットフォームを構築できるよう手助けすることに、やりがいを感じているの。
──今ではコミュニケーションはデジタルが中心。いつでもどこでも繋がれる反面、仕事とプライベートを区切るのは難しくもあります。ワークライフバランスをどのように保っていますか?
正直にいうと、バランスを保つのはとても難しいと思う。仕事は私の生活の大部分を占めているから。でも、今のところ、その状況をとても楽しんでいるの。自分のビジネスやコンセプトがある時は、どうしても仕事とプライペートが混同しがち。けれど同時に、ひとつひとつのプロジェクトが常にインスピレーションになり、毎日をエキサイティングにもしてくれる。
そうは言っても、今年のワーク・フロム・ホームで、一日中、コンピューターの前に座って、眠る直前まで仕事をするという日々を繰り返すのは健全でないと思う。だから、週一回はオフィスに出勤するようにしたり、散歩に出かけたり、見る景色を変えるように心がけているの。
──今回のコロナ禍でPRとしての働き方や内容は変わりましたか?
もちろん!すべてのミーティングは、ズームなどにデジタル化したし、移動がなくなった分、効率的になった。ある意味、働く時間が倍になったともいえる。プレスやクライアントとの関係はより密になったと思う。例えば、今まで何年もメールのみで、会ったことのなかったエディターと、デジタル上では顔を合わせることができるようになり、新たな結びつきが生まれた。
一方で、コロナ禍でエディトリアルの撮影が減った分、私たちが担当するすべてのブランドのプランを抜本的に切り替える必要に迫られた。プレス、SNS、ニュースレターなど、どのようにオーディエンスとコミュニケーションをとっていくか、そのプロセスは、すべてが真っ白な状態。ゼロからのスタートでチャレンジでもあったけれど、とても新鮮だったわ。
──ニューノーマルな世界に向けて、未来のファッションPRに求められる要素は何だと思いますか?
私たちの仕事で不可欠になっているのが、コンサルティング業務。私たちのチームは3人と小さく、外部であっても、それぞれのクライアントのインハウスPRのように働いている。だからこそ、プレス、メディアだけでなく、ビジネスにおける多くの面でコンサルティングができる。もちろん、SNSやニュースレターなどの戦略は重要だけれど、最も大切にしているのが、私たちは、カルチャーに対する目であり、耳であるということ。
カルチャーを牽引する存在や、B2Bパートナー、テイストメーカーたちとブランドを結びつけることが私たちの付加価値でもある。結果、それはブランドのDNAをより高めることに繋がるから。未来のファッションPRは、ファッションのみならず、世界で起こっているあらゆることを感知し、それがファッション、そしてその範囲を超えて、どのように影響していくかを理解することが大切になってくると思う。
──現在進行中のプロジェクトについて教えてください。
ハワイのスキンケアブランド、コア(Koa)を担当することになったの。ジェンダーレスで美に対する捉え方がとてもスマート。スキンケアは習慣であるべきという考えで、ラインナップもシンプル。それに、LAのKohn Galleryではソフィア・ナレット(Sophia Narrett)とキャロライン・ケント(Caroline Kent)による2つの個展を企画中。メリッサ(Melissa)やフィア オブ ゴッド(Fear of God)とのプロジェクトも多数控えているし、テルファーは、2021年にUGGとのコラボレーションを発表したばかり。楽しみなニュースが満載ね!
──インスタグラムにも投稿しているあなたのファッションにも興味があります。マイ・スタイルと言ったら?
かなり冒険的だと思う。30代になったけれど、今もいろんなスタイルを試しているところ。きっと、それが、マイ・スタイルなんだと思う。カラーやパターン、ブランドもハイ&ローをミックスすることが好き。その時の着こなしには、自分のムードや夢中になっているカルチャーが反映されていることが多いかな。グリッターやピンクのものを取り入れたり、ネイルやヘアをアレンジしたりするのも大好き。
──これからの活躍に期待しているお気に入りブランドがあれば教えてください。
プリスカヴェラ(PRISCAVera)がお気に入りブランドの一つ。デザイナーは、ローマ出身で現在はNYを拠点とするプリスカ・ヴェラ・フランケッティ(Prisca Vera Franchetti)。彼女の洋服は控えめなクールさを持ったダウンタウンガールっぽい雰囲気が魅力なの。大注目ブランドのひとつ。
もうひとつは、ボンドハードウェア(BOND Hardware)ね。ダナ・フルヴィッツ(Dana Hurwitz)とマリア・ペルシャシン(Mariah Pershadsingh)によるサステイナブルなNYジュエリーブランド。シルバーやダイアモンドといった材料は環境に配慮したエシカルなものを厳選。ジュエリーデザインが素晴らしいのはもちろん、最近は待望の家具ラインもローンチしたばかり。
NY以外の都市を拠点とするブランドであれば、ミラノをベースにするデザイナー、マリサ・ソク(Marisa Seok)によるジュエリーブランドのジウィナイア(Jiwinaia)。それに、私の友人でもあるヴェントゥリーニ(Camilla&Giulia Venturini)姉妹がスタートしたメディア(Medea)。こちらもイタリアが拠点。彼女たちのレザーバッグは最高なの!
東京だったらジェニー ファックス(Jenny Fax)!それに、ユイキ・キ(Yueqi Qi)。最近、上海ファッションウィークで彼女の作品を発見して、恋に落ちたの!
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