
自然環境や労働環境における問題が多く指摘されているファッション産業。「ファッション」というと縁遠く感じる人もいるかもしれないが「服」「衣類」とは誰もが無関係ではいられない。ファッション産業では現在どのようなことが課題とされており、それに対してどのような動きが生まれているのか。より多くの人が目を向け、議論が促進されることで、変革に向けた流れが生まれるはずだ。(一般社団法人unisteps共同代表=鎌田 安里紗) ファッション産業のサステナビリティ
気候危機の深刻化を受け、各産業で環境負荷低減の取り組みが喫緊の課題となっている。その中でも、ラディカルな変革を求められているのがファッション産業だ。「衣食住」という言葉もあるように、人の生活において欠かせない存在である衣類。だが、食やエネルギーといった分野に比べると、環境問題との関連の中で語られることが少なかったテーマでもある。 近年、有名ブランドの不良在庫の焼却処分や、グローバルアパレル企業の染工場からの河川への有害化学物質の流出など、センセーショナルな問題が明るみに出たこともあり、ファッション産業のネガティブな側面に注目が集まるようになった。 ファッション産業の温室効果ガス排出量は世界全体の8%1、工業用水汚染の20%2が染色と仕上げ加工によるもの、海中のマイクロプラスチックの35%3はポリエステルなどの化学繊維を洗濯したことで海に流れ込んだものとの指摘もある。
また、ファッション産業におけるサステナビリティ=持続可能性を考える上では、自然環境への影響のみならず、生産者の労働環境や、動物から素材を頂く場合のアニマルウェルフェアなど、目を向けるべき課題が多岐に渡る。 それぞれの課題は複雑に入り組んでおり、そのファクトとなるデータも乏しい状況にあるため、改善に向けた目標やアクションの設定が難しい状況でもある。 しかし、今、ファッション産業に関わる人々は変化を生み出すために動き始めている。現状把握のための調査、環境負荷の低い素材の開発、生産プロセスの見直し、不良在庫削減のための仕組みづくり。繊維メーカー、商社、デザイナーなど、それぞれの立場から独自の問いを立て、健全な業界を目指した挑戦が始まっている。 これまで、サプライチェーンの長さや世界観の構築が重要であるという性質から、服づくりの舞台裏は不透明であった。今後スピード感を持って変革を進めていくためには、消費者からも企業へ透明性を求め、自然環境やサプライヤーとの向き合い方に共感できる企業を応援していく必要がある。 今回から始まるこの連載では、「多様性のある健康的なファッション産業に。」をビジョンに活動する一般社団法人unisteps(ユニステップス)の共同代表である鎌田と竹村が、ファッション産業における課題と、改善に向けた動きを紹介し、ファッションとサステナビリティについての議論が促進されることを目指してコラムをお届けする。 1 Environmental Impact of the Global Apparel and Footwear Industries Study, Quantis, 2018 2 Kant, R., Textile dyeing industry: An environmental hazard, Natural Science, Vol. 4, p.23, 2012 3 Primary microplastics in the oceans, IUCN, 2017
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December 04, 2020 at 03:16PM
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